堺市の婦人科「ななほしクリニック」

(取材日:2025年8月21日)

【大阪府堺市】婦人科 
ななほしクリニック 副院長:久米川 綾 先生 


大阪府堺市、南海高野線「初芝駅」前のクリニックモール「メディカルスクエア初芝駅前」2階で、2025年4月に開院した「ななほしクリニック」。形成外科、皮膚科、婦人科、そして美容皮膚科を標榜し、院長と副院長がそれぞれの持つ高い専門性を発揮しながら、ご夫婦ならではの「阿吽の呼吸」で密な連携を実践しているクリニックだ。

今回はインタビュー記事の第2弾として、婦人科診療を担当する副院長の久米川 綾先生をピックアップ。思春期から老年期まで幅広い年代の女性が、様々な症状やお悩みを抱えて訪れる中で、特に相談が多いという、生理に関するトラブル、PMS(月経前症候群)、ピル処方についてや、妊娠・出産、加齢などが要因となり発症者が増えているという「骨盤臓器脱」について、詳しく話を聞いた。



婦人科は意外と「敷居が高い」と思われがちな診療科

女医なら話しやすいし行ってみようかなと思ってもらえるクリニックにしたい


ーー綾 先生が医師を目指されたきっかけから聞かせください。


綾 先生:子供の頃、祖父母と一緒に田舎で暮らす中で、病院に連れて行く機会も多く、祖父母の診療をしてくれるお医者さんの存在ってすごいなと子供心に感じたというのが、最初のきっかけです。実家が薬局を経営していますので、薬剤師を目指すという選択肢もあったのですが、自分も患者さんを治療する存在になりたいという思いが強くなり、医学部を目指しました。

ーー綾 先生の中で、産婦人科医の道に進むというのは自然な流れだったのでしょうか。

綾 先生:そうですね、もともと周産期に興味があり、NICU(新生児集中治療室)で研修させていただいたりとか、産科で学ばせていただく中で、新しく生まれてくる命に関わる現場で、少しでも役に立てる存在になりたいという思いが、まずありました。あとは、女性はまだまだ弱い存在というか、男性に比べて体も小さいし、体力的にも劣ることがある中で、同じ女性として少しでも婦人科疾患で悩まれている方の助けになりたいという思いもあり、周産期と婦人科、その両方がある「産婦人科」の道を選びました。

ーー勤務医時代のご経験の中で、特に印象に残っているエピソードはありますか。

綾 先生:和歌山県立医科大学附属病院に勤務していた頃は、悪性腫瘍がある患者さんに対して抗がん剤や放射線治療も行なってきましたが、女性患者さんの場合は特に、髪が抜けたりと見た目が変わっていく中で、自分のことよりもご主人やお家のことを心配しながら治療に励む方が多く、そんな方々が治療を頑張って元気になって退院される姿を見ることができたときは、本当にうれしかったですね。

ーー堺市・初芝というこちらのエリアで、ななほしクリニックをどんなクリニックにしていきたいと思いましたか。

綾 先生:周辺に婦人科クリニックは何件かありますが、女性医師による婦人科というのはこのエリアでは珍しかったので、女性同士、「おしも」のことだったり、男性には言いにくいことでも、女医なら話しやすいし行ってみようかなと思ってもらえるようなクリニックにしたいなと思っています。婦人科は意外と敷居が高いと思われがちですが、皮膚科の受診に来られたついででも良いので、気軽に相談していただきたいなという思いです。

PMS(月経前症候群)の症状で生活に支障が出るケースも多い

軽い症状でも我慢はせず、早めの受診を


ーー生理に関して多いトラブルやお悩みはどんなものですか。


綾 先生:閉経前の女性からのご相談で、これまでなかった生理不順が閉経前に起こったり、閉経前になって急にPMS(月経前症候群)がつらくなったというお悩みが多いですね。逆に若い方の場合は、生理痛や生理不順に対してピルを処方してほしいという方が多いです。更年期あたりの年代まで婦人科に罹ったことがなく、いざ症状が出たとき、どこに相談したら良いかわからないという方も多くいらっしゃいますが、私としては、若い頃から婦人科を身近に感じていただくことで、急な体調の変化があった際の相談先として婦人科を選んでいただけるとうれしいです。

ーーPMSに関しては、どういうタイミングで相談に来られる方が多いですか。

綾 先生:一番多いのは、お母さんがイライラして子供に当たってしまうというのをきっかけに、相談に来てくれるケースが多いです。経産婦さんで、産後からPMSに悩まされ、症状がきつくて子供に八つ当たりをしてしまうから、どうにかしてほしいという。あともう1つは、仕事に支障が出るから何とかしたいという方ですかね。

ーーPMSの具体的な治療法は?

綾 先生:漢方薬が苦手じゃないという方には、加味逍遙散(かみしょうようさん)という良い漢方薬がありますので、それをお勧めしています。あとは、ピルに抵抗がないという方にはピルを処方します。PMSになりやすい年齢があるというわけではなく、ホルモンバランスの影響でPMSになることが多く、そのときの環境因子にも大きく左右されるのも、PMSの特徴です。突然発症する方もいらっしゃれば、長年気にならないという方もいらっしゃるので、個人差はかなりありますね。

ーー家事や育児、お仕事をしながらだと、「これぐらいの辛さはがまんしないと」となってしまい、受診のタイミングを逃される方も多いのではないでしょうか。

綾 先生:そうですよね、そうなるお気持ちもわかります。ただ、そこはもう、全く我慢する必要はないとも思っています。軽い症状であったとしても、早い段階で相談をしてほしいですし、ご自身や周囲の方の生活に支障が出るようであれば、なおのことですので、早めに受診して、お身体的にもお気持ち的にも、少しでも楽になってもらいたいですね。

更年期障害は女性にとっては本当に厄介

患者さんが一番楽になる、調子が良くなる方法を探していきたい


ーー避妊目的のみならず、「生理痛がひどい=ピル処方」という認知は、一昔前に比べると随分浸透してきていると思いますが、改めて、ピルはどんな方が服用すると良いお薬でしょうか。


綾 先生:PMSの方もそうですし、生理痛が重い人、あとは生理の量が多い人、仕事や学校の行事・部活等の都合で、生理周期を整えたい方などは、ピルでのコントロールをしやすいかなと思います。あとは、生理不順の方とかにも、お勧めしたいところです。ただ、当院の場合は、35歳以上で喫煙されている方には、血栓症のリスクがあるため処方はしていません。

ーークリニックには他に、更年期障害でお悩みの患者さんも多く来院されると思いますが、具体的にどんな症状のご相談が多いですか。

綾 先生:更年期障害に関しては、患者さんによって症状が様々すぎるので、その判断が難しいところも正直あって、検査をしてわかるものではないということと、発症する年齢も人それぞれで、女性にとっては本当に厄介なんですよね。ホットフラッシュや倦怠感、肩こり、関節痛などがメインの症状ではありますので、閉経前後5年ぐらいの年代で、こういった明らかな症状があれば、おそらく更年期障害なのではないかと。

ーーホルモンバランスの乱れや崩れが原因という話もよく耳にしますが、これはもう、上手に付き合っていくしかない症状なのでしょうか。

綾 先生:そうですね、治療法としては、ホルモンを補充するか、漢方薬か、プラセンタを注射するかです。お一人おひとりに合わせて、いろいろ試していきながら、ご自身が一番楽になる、調子が良くなる方法を探していきたいですね。

ーー何か症状や不調が出ていても、「もう歳だからしょうがないか」の一言で、我慢をしてしまう人も多いのではないかと思います。

綾 先生:そう、それで結局、受診はしないという方は、本当に多いと思います。様子を見ることが悪いことではありませんが、「日常生活に支障が出ているかどうか」を受診の目安としていただければと思います。

多岐に渡る婦人科疾患、お一人で抱え込まないで

専門家に直接相談することで、安心につなげてもらいたい


ーー婦人科疾患の中には「骨盤臓器脱」という、骨盤内の臓器が腟や肛門から脱出してくる疾患もありますが、この疾患を発症される方は多いそうですね。


綾 先生:そうですね、女性はどうしても、産後に骨盤が緩んだり、年齢を重ねると筋力も弱まってきますので、子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤、直腸脱などの疾患を引き起こしやすいです。骨盤臓器脱の症状として一番多くみられるのが「尿漏れ」です。あとは、例えば夕方になって疲れてきたら、外陰部にピンポン玉のようなものを触れる、下腹部が下がってくる感じがするといった症状が出る場合もありますから、そういったサインが出てくれば、注意が必要です。

ーー臓器脱を放置することで、どういったリスクがありますか。

綾 先生:尿管を巻き込んでくるとおしっこが出にくくなって、腎臓におしっこが溜まってしまいますので、そうなってくると手術をしないといけなくなってしまいます。尿漏れ程度であれば、リングペッサリーを膣の中に挿入して、保存的に様子を見るという場合もあります。

ーー最後に、エムアンドをご覧の読者にメッセージをお願いします。

綾 先生:おしものことや、皮膚のトラブル、おりもののトラブル、生理痛、PMSに更年期障害・・・婦人科っていろいろな症状があって、人それぞれ感じ方も違いますので、お一人で抱え込まず、とりあえず話だけでも相談に来てもらえたらうれしいです。ネットで調べたら膨大な情報がヒットしてきますから、いろいろ調べたが故に知識だけが増えていって、余計不安になられる方もいらっしゃると思います。そんなときは専門家に直接会って話をしてもらって、安心して帰ってもらえたらいいかなぁと思います。

ななほしクリニック

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プロフィール

久米川 綾(くめがわ あや)

経歴

2015年3月 和歌山県立医科大学医学部 卒業
2015年4月 和歌山県立医科大学付属病院
2017年4月 和歌山県立医科大学産婦人科 学内助教
2020年4月 和歌山ろうさい病院

資格・所属学会

日本専門医機構認定産婦人科専門医

私のハマりもの

主人は息子と昆虫にハマっていますが、私は下の娘とビーズ作りをするのにハマっています。100均でパーツを買って、アクセサリーを作ったり、ブレスレットを作ったり、髪をくくるゴムを作ったりとか、あとは、コンタクトケースに木工用ボンドでビーズを貼り合わせていって、宝石入れみたいなのを一緒に作ったりしてます。自分の分、ママの分、おばあちゃんの分、クラスのお友達の分と、誰かにあげるものを合わせるとかなりの数を作ってます(笑)。

クリニック情報



名称ななほしクリニック
診療科目形成外科・皮膚科・婦人科・美容皮膚科
所在地 〒599-8114 大阪府堺市東区日置荘西町4-35-10 メディカルスクエア初芝駅前203
電話番号072-288-6170
診療時間 ◾️形成外科・皮膚科【予約優先】
9:00~12:00
13:00~16:00(手術のみ)
16:00~19:00(水曜・土曜は除く)

◾️婦人科【完全予約制】
9:30~13:30(火曜・木曜)

◾️美容皮膚科【完全予約制】
9:00~12:00
13:00~16:00
16:00~19:00(水曜・土曜は除く)
休診日 日曜・祝日
URL・オフィシャルサイト
https://nanahoshi-cl.com/
・リンパ浮腫専門サイト
https://nanahoshi-cl.com/lymph/
・まとめサイト
https://nanahoshi-cl.jp/
・インスタグラム
https://www.instagram.com/nanahoshi.cli/

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