【インタビュー】田守クリニック 院長:田守登茂治 先生

(取材日:2025年2月25日)

【兵庫県芦屋市/外科・内科|田守クリニック】


JR神戸線「芦屋駅」から徒歩5分程度という好アクセスな立地で、かつ専用駐車場まで完備している外科・内科、田守クリニック。外科外来、外科系救急、消化器癌を含めた一般外科手術を専門とし、市立芦屋病院で外科医として約16年間勤務された田守登茂治(たもりともはる)先生が、2022年9月に開業したこちらのクリニックは、傷やできもの等の外科診療や、下肢静脈瘤、内痔核、粉瘤の日帰り手術、そしてクリニックでは珍しいCVポート(埋め込み型中心静脈カテーテル)の日帰り留置まで実施している。また、「外科疾患と同時に内科的疾患を抱えている患者様に最後まで深く関わって診療したい」という思いから、生活習慣病をはじめとした内科診療にも注力している。

医療カルチャー発信メディア「エムアンド」では今回、芦屋エリアの「かかりつけ医」として患者との信頼関係を構築している、院長の田守先生を取材。各種日帰り手術についてはもちろんのこと、地域医療への思いや、田守先生が目指す医師像について、詳しく話を聞いた。


長く治療させていただいてきた方たちを、開業するからと病院を辞めて、そこでさようならっていうのはすごくイヤでした。


ーーご開業の地は芦屋でというのは、当初から先生の中で決めていらっしゃったのですか。


田守先生:そうですね、開院前は市立芦屋病院で外科医として16年勤めていましたので、そのときの患者様とのお付き合いが非常に長く、そのつながりを保ちたいというのがあったので。長く治療させていただいてきた方たちを、開業するからと病院を辞めて、そこでさようならっていうのはすごくイヤでした。ですので開業は芦屋の駅前でするというのが一番にありましたが、駐車場付きのこの場所が見つかったのは幸いでした。

ーー先生が芦屋で開業されると聞いた患者様方は安心されたでしょうね。

田守先生:そうですね、もう10年以上の付き合いになる患者様もおられますしね。芦屋病院では外科診療を行っていましたが、がん患者様は、胃がんや大腸がんなら5年、乳がんなら10年は通院していただくことになります。で、その期間を過ぎたとしても、すぐに安心というわけではないので、定期的に検査にきていただいたりで、ずっとつながっている感じですね。

ーーご開業されるにあたり、外科だけではなく内科診療もプラスされたのには、どういう思いがありましたか。


田守先生:やはり外科疾患の患者様の中には、内科的な疾患を持っていらっしゃる方もたくさんおられますからね。がんになって、それに加えて糖尿病にもなっている、高血圧症を患っているという方はたくさんいらっしゃいます。患者様の治療に深く関わるために、そして、この地域の「かかりつけ医」になろうとするのであれば、外科も内科も必要かなという思いからですね。

下肢静脈瘤の手術では、術後1週間で「足が軽くなった」「こむら返りしなくなった」という患者様が多いです。


ーー外科では各種日帰り手術も実施されていますが、まず下肢静脈瘤では、どんな年代のどういう環境の方が日帰り手術を受けられますか。


田守先生:やはり割合としては40代以降の女性が多いですね。妊娠・出産をされた女性、立ち仕事をされている女性が特に多いです。しかし、早ければ20代・30代で症状が出ている方もいます。下肢静脈瘤は、その名の通り静脈に関わる病気で、症状としては下肢のむくみや重だるさ、こむら返り等が多く、見た目的にも血管がボコボコして気になるというお悩みの方が多く受診されています。あと、遺伝的要素もあるので、お父さんやお母さんが下肢静脈瘤だとなりやすいというのもあります。

ーー下肢静脈瘤で、受診をした方がいいタイミングは?

田守先生:ボコボコと膨れた血管が静脈瘤といわれていて、それに伴っていろんな症状が発症しますので、見た目が気になったらまず一度受診されることをお勧めします。ただ見た目的な問題だけであれば、治療として手術をしなくてもいいのですが、重だるさ等の症状がでている場合には、治療対象になってくるという感じですね。

ーー重だるさが続くと、日常生活に支障も出ますし、夜寝ている間に足がつるって、すごくつらいですもんね。


田守先生:つらいですよね。漢方薬でもこむら返りは改善されますが、もし原因が静脈にあるようであれば、最初は手術ではなくて弾性ストッキングを履いて、保存的治療を行います。要するに、血管の弁が壊れて血液が逆流することで足に血が溜まるのが悪さの原因なので、ストッキングで圧迫して血管をつぶしておけば、足に血がたまらなくなり症状が軽くなるんです。即手術というわけではないのですが、ストッキングで圧迫している状況で症状が良くなるということは静脈が原因なので、その原因をつぶすための手術をご提案します。

ーー個人差はあると思いますが、症状の改善は術後どれぐらいで実感できるものなのでしょうか。

田守先生:手術の1週間後の診察にいらっしゃったときには、足が軽くなりました、こむら返りがあまりしなくなりましたと言っていただける患者様が多いですね。

ーー下肢静脈瘤は、症状の改善後に再発する可能性はありますか。


田守先生:あります。原因となる血管がいくつかあるので、手術して1つつぶしてもまた違う血管が逆流して再発することはありますね。

ーー血管のボコボコだけではなく、色素沈着もしてくる病気なんですね。

田守先生:少し黒ずんでくる感じですね。ひどくなってくるとそこが潰瘍化することもあり、それが一番ひどい状況なので、そうなる前に手を打っていく必要がありますね。色素沈着に関しては1回なるとなかなか改善はされないので、そうなる前に防ぐ、黒ずんだり潰瘍になるのを予防するためにも手術をするということが大切だと思います。


痔って人に相談しにくいですよね(笑)。でも、そこは気軽に相談にきてほしいですね。


ーー田守クリニックでは他に、内痔核の日帰り手術もしていますね。


田守先生:そうですね、内痔核になりやすい性別や年代は特にありませんが、リスクとしては、便秘で便が硬い方や、下痢を繰り返す方は、内痔核になりやすいと思います。あと、妊娠・出産というのも1つのリスクになってきます。内痔核も、肛門にある静脈の疾患で、要は血管のこぶなんです。それが刺激を受けて膨れてくるというものですが、こぶがあっても出血や痛みがなければ様子見でいいと思います。しかし、例えば硬い便が通ったときに、こぶに当たって腫れて、それが飛び出してくると、痛みに変わることもありますから、その場合は手術を行いますが、便のコントロールと軟膏だけで様子を見られる方もたくさんいらっしゃいますよ。

ーー放置することで何か重大な病気につながる可能性はありますか。

田守先生:内痔核がひどくなっていくというのが主なので、例えば放置したらがんになるとか、そういうのはないですね。ただ、痛みや腫れがひどくなってくると、日常生活に支障をきたしますから、そうなったら手術も必要になっていきますね。でもね、痔って人に相談しにくいですよね(笑)。乳がんと一緒ですよね。乳がんの検診も、日本人は特に検診率が低いんですけど、やっぱりデリケートな部分なんでね、なかなか見せに行こうとならないとは思うんですけど、例えば女性は20代でも、妊娠・出産後に急にひどくなる方も結構いらっしゃいますので、そこは気軽に相談にきてほしいですね。当院ではデジタル肛門鏡といって、パソコンで画像共有ができる機器を導入しているので、患者様には、ここに痔があって、これが出血の原因ですよっていうのをわかりやすくご説明することも可能です。

ーー内痔核に関しても、再発の可能性はありますよね。


田守先生:あるんですよね、これが。静脈のこぶなので。ですから、再発予防のために便のコントロールをして、スムーズな排便を促していくのも、治療の1つにはなるかなと思います。


患者様に安心して手術を受けていただけるよう、設備面にこだわったクリニック作りをしています。


ーークリニックで、CVポート(埋め込み型中心静脈カテーテル)の埋め込みを日帰りで受けられるというのは珍しいですよね。


田守先生:そうですね。CVポートは、もともとは抗がん剤治療を行っている方が、手の細い血管から点滴すると静脈が炎症を起こす場合があるので、もう少し心臓に近くて太い血管から簡単に点滴ができるようにというのがコンセプトなのですが、抗がん剤を投与される方以外にも、食事が摂れず、高カロリー輸液が必要と判断された方や、胃ろうと同じ様に嚥下困難で栄養状態低下を予防したい方等が点滴をするのにも使用します。

ーー他にも粉瘤や脂肪腫の日帰り手術も実施されています。

田守先生:粉瘤は皮膚にできる袋状のできもので、気にされる患者様が結構多いんですよね。粉瘤は細菌感染すると赤く腫れ上がって膿が出ることがあるんですけど、そうなると、局所麻酔をして切開し、膿を出す処置が必要になります。逆に脂肪腫は、ほぼ感染を起こすことはないですね。脂肪の塊なので、基本的にはそのまま置いておいていいものだと思いますが、もしそれが大きくなってくるようなら、手術で切除することが可能です。いずれの手術も1時間以内で終わることがほとんどですね。

ーー田守クリニックでは、手術室の設備にもこだわられているそうですね。


田守先生:手術室では、しっかりと処置ができるように外来のベッドとは違うものを採用していますし、大きな病院の手術室で採用されている無影灯(影ができにくい)も導入しています。設備面にこだわったクリニック作りをしていますので、患者様には安心して手術を受けていただけるかなと思います。でも逆に緊張される方もいらっしゃいますけどね、「ちゃんとした手術室だな」って(笑)。


人と話をするのが好きなタイプなので、時には話が長くなっちゃうこともあります(笑)。


ーーそれでは最後に、読者の方にメッセージをお願いします。


田守先生:生活習慣病などの内科的な診療と、加えて外科的治療で、この地域の方々はもちろんのこと、もう少し遠方エリアの方も含めて、みなさんの健康を保つ手助けになればと思っていますので、「こんな症状で受診したら怒られるかな?」っていう方でも、「医療の窓口」として、まずは気軽に相談してください。実は私は、もともと喘息で体が弱かったのですが、すごく怖がりで病院が嫌いでした。でもだからこそ、「怖がられない医者になりたい」という思いが強いんですよね。もし、私が専門ではない病気の場合にも、できるだけ治療がスムーズにいくよう信頼のおける他の診療科の先生を紹介させていただくことも可能です。

ーー田守先生は、本当にお話がしやすい先生です。

田守先生:そうですか!?(笑)私も人と話をするのが好きなタイプなので、時には話が長くなっちゃうこともあるんですけど(笑)。でも今おっしゃっていただいた「話やすい先生だな」って思ってもらいたいというのが、私自身も願っているところです。

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<プロフィール>

田守 登茂治(たもりともはる)
◾️資格・所属学会
日本外科学会 専門医
日本脈管学会 認定脈管専門医
下肢静脈瘤血管内焼灼術実施医、指導医
外傷病院前救護ガイドライン講習(JPTEC)修了
外傷初期診療ガイドライン講習(JATEC)修了
癌医療に携わる医師に対する緩和ケア研修会 修了
日本栄養代謝学会 TNT(Total Nutrition Therapy)研修会 修了
V.A.C.治療システム認定
マンモグラフィ検診制度読影医
日本外科学会
日本脈管学会
日本臨床外科学会
日本大腸肛門病学会
日本短期滞在外科手術研究会
日本抗加齢医学会
日本消化器病学会
日本内科学会

<私のハマりもの>

冬はスノーボードですね。先日も福井県まで滑りに行っていたんですけど、今年は雪が降りすぎてね、スキー場までの道路が通行止めになったりで大変でした。兵庫や岐阜のスキー場にも行きます。スノーボードは子供たちもハマってくれたので、今回も子供2人連れて一緒に行ったんですけど、子供たちは僕よりもガンガンに攻めた滑りをしますね。3歳から連れて行っているので、もう全然怖がらずに慣れたものですよ。冬は山に行って、夏は海でサーフィンをしてます。大昔はスケボーもやってました。板に乗るスポーツが好きなのかもしれないですね(笑)。

<クリニック情報>

名称田守クリニック
診療科目外科・内科
所在地〒659-0093 兵庫県芦屋市船戸町3-18
電話番号0797-21-2286
診療時間09:00 – 12:00
14:00 – 17:00(手術)
17:00 – 19:00
休診日木曜・日曜・祝祭日
URL・オフィシャルサイト
https://ashiya-tamori.com/
・下肢静脈瘤専門サイト
https://ashiya-tamori.com/lp/
・Instagram
https://www.instagram.com/tamoriclinic/

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