
【大阪府吹田市/循環器内科・内科|いでハートクリニック】
大阪府吹田市と箕面市の境目辺りに位置する吹田市藤白台といえば近年、新規分譲マンションの開発が進み、新しいファミリー層にも人気のエリアで、国立循環器病研究センターの跡地は現在、飲食店やスーパー、ドラッグストアが出店する商業施設へと生まれ変わっている。大規模駐車場を備えるこの施設内の医療ビルに、2023年10月に開業した循環器内科・内科の「いでハートクリニック」は、心臓外科医として様々な病院で研鑽を積んだ院長の井手亨(いでとおる)先生が、心臓病に対して高い専門性を持つスタッフらとのチームワークで、心臓リハビリテーションを治療の柱に据えながら、心不全等の心臓病患者を日々サポートし続けている。また、同エリアの「かかりつけ医」として、生活習慣病をはじめとする内科的疾患にも幅広く対応しているクリニックだ。
医療カルチャー発信メディア「エムアンド」では今回、「全てが患者さんのためになるように」とストイックに診療に取り組む、院長の井手先生を取材。患者に対して真摯に向き合う姿勢や、その理由について語ってくれた井手先生の言葉には、「患者さんを元気にしたい」「患者さんに長生きしてもらいたい」という、彼の優しさにあふれていた。
手術後の患者さんにいかに元気に長生きしてもらうかということに、ストイックに携わっていきたい。
ーーまず、開業の地をこの場所に選ばれたのはどうしてだったのですか。

井手先生:私は、開業前は大阪大学医学部附属病院に勤務していたので、その近くで、阪大病院と連携しながらやっていきたいという思いはありました。あとは、国立循環器病研究センターも比較的近くにありますし、大阪府済生会千里病院も循環器病の治療にすごく力を入れている病院ですので、そういった大きな病院と連携しやすい立地でというのは考えていました。
ーー開業するというのは井手先生の中で早い段階から決めていらっしゃったのですか。
井手先生:いえ、開業する1~2年前ぐらいですかね。そもそも一番最初の、自身の進路を選ぶ際は、「外科手術こそが、患者さんを元気にする最良の手段」、「医者の中で心臓外科医が一番患者さんを良くしているんじゃないか」という考えが自分の中にあったんです。しかし、手術後、患者さんを自宅で診てくれている先生方がいて、そしてむしろ患者さんと長い付き合いがあるのはそういった先生方で、その方達がいかにアグレッシブに診療に取り組むかどうかで、術後に患者さんが長生きするかどうかがかなり変わってくる。だから、手術をうまくやることも大事ですが、手術後の患者さんにいかに元気に長生きしてもらうかということに、パワーのある若いうちからストイックに携わっていきたいなと思ったのが、開業のきっかけです。
ーー外科でバリバリと手術をされていた以前の環境と、手術はせずにクリニックで診療をする今とでは、一見大きなギャップがありそうですが、井手先生としてはいかがですか。

井手先生:ギャップは特にないですね。環境の違いはあるのかもしれませんが、心臓外科医とはいえ、内科的治療の勉強は絶やしたことがないですし、手術後の患者さんはいろんな合併症が起きたりもしますが、患者さんに何かあったときには、早めに気づいて早めに手を打つっていうのを常に心がけてきたので。患者さんを元気にするために、外科的にか、内科的にかという治療の方法論が違うというだけで、自分としてはそれをギャップとは感じていないですね。
信頼できるスタッフとのチームワークで、最良の診療ができているかなと思います。
ーー他の媒体の記事に、外科は忙しくてやることがいっぱいありそうだから選んだというコメントがありましたが、井手先生はタスクがいっぱいあった方が燃えるタイプですか(笑)。

井手先生:どうでしょう、医者になったからには、ちゃんと、患者さんの役に立つことに身を投じたいなと思っているので、例えタスクが多くても、医者になった志を、初心を忘れずにやりたいなっていうのはありますね。だから、忙しいとかはあまり気にしないですね。
ーーお医者さんて、勝手なイメージですけど、タスクがいっぱいあっても、その処理速度ってめちゃくちゃ早いんじゃないかなっていうふうに思ってます(笑)。
井手先生:それはね、そうでもない(笑)。うちはやっぱり、スタッフの能力がすごく高いので、スタッフたちがある程度いろんなことを担ってくれているから、クリニックとしてうまく前に進めているかなと思っています。
ーーこの取材開始前の、井手先生とスタッフさんとの何気ないやりとりにも、「任せるところは任せる」っていう、スタッフさんへの信頼が表れていましたね。

井手先生:かなり信頼していますからね。そうじゃなかったら今こうしてクリニックをやれていないです。当クリニックにはいろんな強みがあると思っていますが、その分そこにはいろんな労力が発生します。そこで、コメディカルスタッフが各々の能力を最大限発揮してくれていて、その全てが「患者さんのためになるように」という方向に向いている。これは、例えば私1人に処理能力がどれだけあったとしても、実現できないことだと思うので。信頼できるスタッフとのチームワークで、最良の診療ができているかなと思います。
患者さんが心臓のことで困ることがないようにと、真剣に向き合っています。
ーー心臓病で罹られる患者さんは、どういう状態で来られる方が多いですか。

井手先生:症状でいうと、胸が痛い、動悸が強い、両足がむくむ、息切れがする。あとは、健康診断時の心電図で異常を指摘されたという方が多いです。具体的な病気としては、心不全、狭心症、不整脈がほとんどですね。病気の種類としては、長く付き合うタイプの病気です。特に心不全に関していうと、ある程度付き合っていかないといけないかなと思います。
ーー病気と付き合っていく方法としては、やはり心臓リハビリテーションで運動をしていくということになりますか。
井手先生:そうですね、心臓は「筋肉のポンプ」なので、いかに筋肉として使ってあげるかということがすごく大切になってきます。単純な発想で、腕の骨折をした場合、お薬よりはリハビリしないといけないのと一緒ですね。治療の柱は運動で、それに追随して薬物治療があります。
ーー心臓リハビリテーションによる運動頻度の目安はどれぐらいなのでしょうか。

井手先生:多い方は週に3回ぐらい、平均でいうと週1回~2回ぐらいの方が多いです。そこは患者さんの状況に応じて柔軟に対応はしていきますが、週3回程度が良いとされているので、そこを目標にしています。心臓リハビリは患者さんの心臓の疾患を安定化させるための要素がいっぱい詰まっているので、それを取り入れることが患者さんにとっては一番のプラスかなと思って導入しています。心臓病の患者さんは、運動等の指導がすごく大事で、しかし外来だけで皆まで指導することは難しいのですが、リハビリ中はかなり密接にお話ができますから、そうした機会に心臓への理解を深めてもらえるというのもあります。
ーー悪くなったところが心臓となると、ちゃんと先生の言うことを聞かないと死ぬんじゃないかって思ってしまいます。
井手先生:それはあるかもしれないですね。みんなやっぱり、心臓を長持ちさせるために、一生懸命がんばっていらっしゃいますし、だからこそ私たちは、患者さんが心臓のことで困ることがないようにと、真剣に向き合っています。
ーー心臓リハビリテーションを通して、井手先生が一番やりがいを感じていることはなんですか。
井手先生:心不全で、お体の状態が悪い患者さんが、良い方に向かって元気になっていく姿を見ているときが、一番やりがいを感じます。もちろん全ての患者さんがというわけではないですが、がんばって週3回通っていらっしゃる方の場合は特に、結果が出やすかったりもするので。最初に来院されたときは、自分の弱り具合を嘆いて悲観的になられていた方が、運動をしながらすごく前向きになって、表情も明るくなり、生き生きとしていくのが目に見えてわかりますからね。そのために尽力していくということにも、十分なやりがいを感じています。
患者さんの状態変化を素早くキャッチして安定化に必要な一手を講じていく。
ーー井手先生は心臓病の他に、血管の病気も診られていますが、具体的にはどういう病気が多いのでしょうか。

井手先生:閉塞性動脈硬化症と、下肢静脈瘤が多いですね。まず閉塞性動脈硬化症は、最初は薬物療法と運動療法を行なって、3ヶ月ぐらい様子をみて、それで症状が改善しない場合には、手術を検討するという感じです。一方で下肢静脈瘤に関しては、症状の程度にもよりますが、運動だけでは改善が難しいので、例えば弾性ストッキングで血管を圧迫して症状の改善に努めたり、それでも症状のコントロールが難しい場合には、手術の技術が高いクリニックや病院をご紹介する場合もあります。
ーー下肢静脈瘤は、血管がボコボコしますから見た目で認識できそうですが、他に血管の中の病気に気づくためのサインはあるのでしょうか。
井手先生:1つは、お腹の拍動を触れることでしょうか。ドクドクをすごく感じるようであれば、もしかするとお腹の動脈瘤が大きくなっているかもしれないですし。閉塞性動脈硬化症であれば、しばらく歩くとふくらはぎがつったり、足が重くなって動けなくなるというのが、よくある症状ですね。しかし、そもそも見つけにくい病気ですので、60歳以上の方は一度人間ドックで、動脈瘤を念頭に入れた検査をされてみてもいいかもしれません。
ーーいでハートクリニックでは、訪問診療にも注力されていますね。
井手先生:はい、自分が診ている患者さんが弱ってきたときに、誰か他の医師にお願いするのではなく、最後まで自分のところで診たいというのがあるので。リハビリで積極的に体力の維持に努めて、それでも年齢とともに病状が進行して通院が難しくなってしまった場合には、私たちが訪問します。心臓病は、こまめに検査をしながらテコ入れをしていくことがすごく大事で、例えば通院が難しくなって3ヶ月に1回とかになると、3ヶ月後には全然別人みたいな状態になっていることもあるんです。今は血液検査や超音波検査など、ご自宅でもかなりの検査ができる時代ですので、そういったものも駆使しながら、患者さんの状態変化を素早くキャッチして安定化に必要な一手を講じていくために、訪問診療に取り組んでいます。
ーーそれでは最後に、井手先生は今後、いでハートクリニックをどういう存在にしていきたいですか。

井手先生:開業してみて改めて、心臓のことをしっかり診てほしいという需要はものすごくあるなと思いましたし、患者さんに細やかな対応をしていくという点でも、大病院に引けを取らない自信も付いてきましたので、スタッフとともに当クリニックの強みを活かしながら、より一層患者さんの病状の安定化に努めていきたいですね。心不全の治療をするなら、いでハートクリニックでと、みなさんに思ってもらえるようなクリニックに育てていきたいなと思っています。
<プロフィール>
井手 亨(いで とおる)2004年3月 | ラ・サール高等学校卒業 |
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2011年3月 | 大阪大学医学部医学科卒業 |
2011年4月 | 国立病院機構 大阪医療センター |
2013年4月 | 紀南病院 心臓血管外科 |
2014年4月 | りんくう総合医療センター 心臓血管外科 |
2015年4月 | 大阪市立総合医療センター 小児心臓血管外科 |
2016年4月 | 大阪急性期・総合医療センター 心臓血管外科 |
2018年4月 | 大阪大学医学部附属病院 心臓血管外科 |
2021年7月 | 牧病院 内科・循環器科、のぞみハートクリニック 訪問診療(兼任) |
2022年7月 | 大阪大学医学部附属病院 心臓血管外科、のぞみハートクリニック 訪問診療(兼任) |
日本循環器病学会認定循環器専門医
心臓血管外科専門医認定機構認定心臓血管外科修練指導者
日本心臓リハビリテーション学会認定指導士
日本人工臓器学会認定補助人工心臓管理医
日本外科学会認定外科専門医
ステントグラフト実施委員会 胸部ステントグラフト指導医
ステントグラフト実施委員会 腹部ステントグラフト指導医
<私のハマりもの>
<クリニック情報>

名称 | いでハートクリニック |
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所在地 | 〒565-0873 大阪府吹田市藤白台5丁目7番65号RYOー千里藤白台ビル202号 |
診療科目 | 循環器内科・内科・心臓血管外科 |
電話番号 | 06-6835-8885 |
診療時間 | 9:00~12:00 13:00~16:00(月~金は完全予約制) 17:00~19:00(月、水木金) ※祝日は12:00まで診療 |
休診日 | 火・土・日の17:00~19:00は休診 |
URL | ・オフィシャルサイト https://ide-heart.com/ https://ide-heart.jp/ https://www.instagram.com/ideheartclinic |

